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アカウミガメ 続き

人口ふ化の成功に気をよくした先生は、ふ化したカメを観察をすると言い出して、ウミガメをバスタブで飼育し始めるのです。


その世話を、私たち3人ですることになりました。


お祭りのミドリガメでさえ上手に飼えないのに、生態もわからないウミカメを飼育する大変さは想像を絶するものです。


濾過器がないので3日おきに海水を汲んできて、水替えをし、朝晩のエサやり、水温チェック、観察ノートには先生が指示したことが書かれていて、それを3日に1度、一人でやるわけです。


どんなエサがいいのか、水温を上げるためには等、小学生ながら知恵を出し合い、観察を続けました。


それでも、残念なことにカメは成長することなく死んでしまい。5年生のウミガメの観察は春休みを待たずして終了しました。


6年生になって、先生は更に大きいバスタブを用意して、図工室の一角をウミガメの飼育スペースとして用意し、夏のウミガメふ化シーズンを待っていました。


6年生では、バスケクラブに入り、ウミガメの飼育に関わらないようにしていましたが、努力むなしく指名されました。


それでも、仲間が3人増え、メンバーは6人になりました。


夏までは観察がないと安心してしたのですが、海流調査を海上保安署の協力ですることになり、空き瓶集めや瓶中に入れる手紙の作成をして、御前崎沖で瓶を海に流しに行きました。


乗り物酔いする私は、出港後まもなく気持ち悪くなり、船室でバケツを抱えて寝てました。


カメの観察は、学校があるときはそれでも、登校した時と下校する時に世話をすればいいですが、土日はわざわざ朝晩学校に行かなければなりません。


それでも、カメはかわいいので献身的に世話をするのですが、20匹いたカメがだんだん死んでいき最後の1匹も死んでしまいこれで今年の観察も終了と思っていたら、翌週にはカメが補充され、延々とウミガメの観察は続いていくのです。


冬休みは、クリスマスでも正月でも6日に1回の当番の日はカメの世話に学校に行かなければなりません。


忘れいると先生から家に電話がきて、慌てて学校に行く始末です。


一度、先生学校にいるならカメ当番をやってくれと言ったら、メチャクチャ怒られました。


同級生からは羨ましがられましたが、正直、つらかった小学生時代の思い出です。


それでも、6年生の時には夏休みの自由研究で文部大臣賞をいただきました。


御前崎小学校のウミガメの歴史は私たちのつらい体験から始まっているのです。


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